紫外線療法(光線療法)について
当院では、お薬による治療だけでは改善しにくい難治性の皮膚疾患に対して、皮膚科光線療法(紫外線療法)を行っています。
お肌の過剰な免疫反応やかゆみを抑える効果があり、2種類の最新医療機器を患者様の症状に合わせて使い分けています。
当院の導入機器と特徴
患者様の症状の広さや部位に合わせて、2つの高精度な紫外線治療器を導入しています。
1.JTRAC(ジェイトラック)

- 機器のタイプ:半身型ナローバンドUVB治療器
- 波長:311nm(ナローバンドUVB)
- 特徴:体にあてやすい設計の半身型照射器です。全身性疾患や、背中・お腹・手足など「広範囲に広がる症状」に対して、あらゆる体勢で効率よく均一に照射することができます。
2.フレクシス Fit 100(FlexSys Fit 100)

- 機器のタイプ:ターゲット型エキシマライト(高輝度LED搭載)
- 波長:308nm(エキシマライト)
- 特徴:ハンディタイプの局所照射器です。周囲の正常な皮膚への無駄な紫外線曝露を避け、「病変部だけに的を絞って」強い光を短時間で照射できます。顔、頭皮、手足の指など、部分的な症状や凸凹のある部位に最適です。
保険適応疾患について
紫外線療法は、以下の疾患に対して公的医療保険が適用されます。
- 尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)
- 類乾癬(るいかんせん)
- 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
- 尋常性白斑(じんじょうせいはくはん・しろなまず)
- アトピー性皮膚炎
- 円形脱毛症
- 菌状息肉症(きんじょうそくにくしょう)
- 悪性リンパ腫
- 慢性苔癬状粃糠疹(まんせいたいせんじょうひこうしん)
窓口での患者様負担額(目安)
紫外線療法(皮膚科光線療法)は保険適応です。
※以下は「光線療法(中波紫外線療法:340点)」にかかる費用単体の目安です。このほかに、初診料・再診料・処方箋料などが別途かかります。
| 保険負担の割合 | 1回あたりの窓口負担額の目安 |
|---|---|
| 3割負担の方 | 約1,020円 |
| 2割負担の方 | 約680円 |
| 1割負担の方 | 約340円 |
治療の進め方・頻度・副作用について
治療中の痛みや感覚
照射時に痛みは一切ありません。ほんのりじんわりと温かさを感じる程度ですので、小さなお子様やご年配の方でも安心して治療を受けられます。照射時間も数秒〜数分と短時間で終了します。
通院の頻度と回数
- 治療開始時:十分な効果を出すために、まずは週に1〜2回のペースで通院していただくのが理想です。
- 症状改善後:お肌の状態が落ち着いてきたら、徐々に間隔をあけ、1〜2週間に1回のペースに移行していきます。
- 回数の目安:一般的に数回で効果(かゆみの軽減など)を実感される方が多いですが、しっかりとした改善や維持のためには数か月〜数十回の継続をおすすめしています。
主な副作用と注意点
紫外線療法で使われる光は、太陽光に含まれる有害な波長をカットした安全性の高いものですが、以下のような軽微な副作用が起こることがあります。
- 発赤(赤み):照射後、数時間〜翌日にお肌がうっすら赤くなったり、日焼けのようなヒリヒリ感が出たりすることがあります。
- 色素沈着(黒ずみ):治療を重ねると、照射した部位やその周囲が一時的に日焼けのように黒くなることがあります(時間経過とともに徐々に薄れていきます)。
- ほてり・かゆみ:照射直後に一時的にかゆみやほてりを感じることがあります。
※赤みや痛みが強く出た場合は、次回の照射量を調整いたしますので、すぐに医師またはスタッフまでお申し出ください。
ご予約と治療の流れ
初めての方(当院で紫外線療法を一度も受けたことがない方)
まずは通常の「診療予約」をお取りください。医師が診察を行い、紫外線療法の適応があると判断した場合は、当日の照射が可能です。
2回目以降の方
WEBより「紫外線療法枠」での時間予約が可能です。
※WEBでのご予約が困難な場合は、院内窓口やお電話でも承ります。
受診時のご注意
紫外線療法枠でご予約いただいた場合でも、安全に照射を行うため、照射前に毎回必ず医師が診察を行います。お肌の状態(赤みや日焼けの有無など)を確認した上で照射量を決定します。
よくあるご質問
Q.子供(小児)でも治療を受けられますか?
はい、受けられます。
照射時に痛みはなく、短時間で終了するため、小さなお子様でも安全に治療を行うことが可能です。お薬の服用や塗り薬が難しいお子様の選択肢としても推奨されています。
Q.妊娠中(妊婦)ですが、紫外線療法は可能ですか?
必ず事前に医師にご相談ください。
紫外線療法自体が胎児に直接悪影響を与えることはないとされていますが、妊娠中の体調やお肌のデリケートな状態を考慮し、慎重に適応を判断いたします。